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<障害福祉の現場から>
障害福祉の現場で、実際に起こったことや思ったことを文章にしています。
障害福祉の現場報告Vol.026 「感動と感謝」
NPO法人 奈良NPOセンターが主催する「第4回奈良サマーセミナー」が8月2日(土)・3日(日)奈良市で開催されました。ぷろぼのでも3種類の12講座を担当しました。
子どもたちを対象とした「ちょんまげかつらづくり」と「ひねもす」講座には、夏休み真っ最中の多くの子どもたちが参加してくれました。講師はぷろぼのの利用者たちです。
何人かで協力しあって講座を進めていきました。ちょんまげかつらでちゃんばらごっこ、ひねもすでヘリコプターやかぶと虫づくりは大人気でした。これだけ大きな規模のイベントははじめてですが、
講師たちは度胸満点愉快で笑いいっぱいの講座を行うことができました。また大人対象の「パソコンを使ったphoto story」でデジタル画像の番組づくりは、2日間で4講座、
一回3名で合計12名で満員盛況で、みなさん思い出の写真をお持ちになっての作業になりました。シルクロードを旅した思い出の写真をお気に入りの音楽とともに再現する作品、
飼っているかわいいワンちゃんの成長の記録と家族のその時々の表示をスナップ写真に収めた、こころ温まる作品など、初めて操作するソフトにもかかわらず、
タイトルやエンディングタイトルもつけられた見事なできばえでした。暑い暑い2日間でしたが障害を持っている方たちが日頃熱心に学び、習得した技を多くの市民に提供し、
ともに交わる光景は当たりまえであり、またとても感動するシーンでした。主催者の方、ボランティアの方、多くの参加していていただいた市民の方、お疲れ様でした。
そしてこのような交流の機会をいただいたことに感謝したいと思っています。また来年お会いしましょう。
障害福祉の現場報告Vol.025 「継続のちから」
今年も暑いこの時期にNPO法人 奈良NPOセンターが主催する「第4回奈良サマーセミナー」が8月2日(土)・3日(日)の2日間、開催される。”夏 たのしく学ぶ「街の学校」”がキャッチフレーズで、
地域で活動するボランティアやNPO、いろいろな特技や専門分野を持った一般市民が、2日だけ「先生」になって、楽しい学びのプログラムを提供する。子どもから大人までどなたでも、
興味に合わせて自由に参加できる学びの場となっている。今年は規模も大きくなり、JR奈良駅すぐのあすならからならまち界隈の7ヶ所でいろいろな講座が準備されている。私ども”ぷろぼの”
も3つの講座を受け持つことになった。一つは”ちょんまげのかつらづくり”で、リサイクル工作でオリジナルのちょんまげを作り、ちゃんばらごっこを楽しむ。二つは”ひねもす工作教室”で、
チラシで作った紙パイプを組み立ててオリジナルデザインのヘリコブターを作る。素材のひねもすは事業所で業務として作成しているものを使う。三つは、”パソコンでフォトアルバムを作ろう”で、
Windowsのフリーソフト「フォトストーリー」を使って、自宅でデジタル画像や音楽やナレーションを組み合わせた、
動画風のフォトアルバムの作り方を教えます。写真の整理方法から見せ方までの方法が学べることが楽しみです。講師は”ぷろぼの”で一般就労に向けてがんばっている訓練生です。
日頃から業務としてがんばって習得した技術を皆様にお教えすることになります。奈良NPOセンターの数少ない職員やスタッフががんばってここまで大きくしたサマーセミナーで、
障害者が日々のがんばりで得た技術を評価していただいて、このような講座を受け持つことができることは彼らにとって大きな自信になる。また熱意と技の協働となるサマーセミナーを、
今後少しでも支えていくことができるようにこれからも日々の業務にこだわりたいものです。
障害福祉の現場報告Vol.024 「百聞は・・」
暑さ真っ盛りの7月15日(火)に奈良県障害福祉課の方が3名私どもの施設に来られました。名目は障害者自立支援法に定める就労支援事業者の実態調査と指導でした。
昨年の4月に新規に就労支援事業を始めてようやく趣旨にそった事業が現場で対応できるようになった時点で、このような訪問があることは事業者にとって緊張とともにありがたいことです。
事前に多くの書類の整理や職員の指導法の徹底、訓練用の機器の配置、施設の整備状況の確認など、当然のことなのですが、ともすると日々の業務に忙殺されて本来の趣旨が見過ごしになる、
そのようなタイミングでした。最初に高の原の多機能型事業所に来られ、ここは奈良市つどいの広場事業を併設しているので、子育てママと赤ちゃんと障害者が同じ部屋(低いパーテーションあり)
で時間や空間を共有しています。この日は近所のシニア団体の会や近鉄奈良駅近くで昼食専門のレストランを運営している”ごはん屋”が喫茶コーナーで昼食サービスをしてくれたりと大変な人数が、
集まり交流している現場を見てもらいました。その後生駒事業所に移動し、こちらでは本格的なIT訓練の実施やIT就労の状況を確認されました。一日6時間の本格的なIT訓練やHPの制作や更新作業など、
障害者がどのようにパソコンを使って就労をしているかを現場で確認されました。訓練を受けた障害者が新規の障害者に直接指導をしているシーンは印象的だったと思います。
ピアtoピア、言葉ではこれだけですが、これを実現するために約2年の期間を要しています。就労支援事業は新たな福祉サービス制度であり、なかでもIT就労は全国的にも事例が少なく、
私どもでも個々の取り組みを手探りで、また手作りで行っているので、第三者の視点がとても気になっています。このような機会に現場の取り組みについての評価とともに、
奈良県の就労支援事業の状況や今後の方向などをわかりやすく説明してくれたことが大変有意義であったと感じています
障害福祉の現場報告Vol.023 「事務系就労へ」
先日、生駒市の大学院大学で障害者枠での雇用の募集がありました。仕事の内容は、大学の事務補助で、条件は大変よくて、一日数時間で週に3日程度、自給は950円、交通費は全額支給で、資格はアルバイトでした。
2名の募集に県下で9名の応募がありました。奈良ハローワークで面接が行われました。このような事務系の募集に応募する方の大半は若い身体障害者になります。健常者としての就労経験があり、
病気や事故などで障害をおった中途の障害者です。企業が期待するのもこのような即戦力の方になります。彼らは事務系就労に最低限必要なパソコン操作ができる能力と経験を有していることが大きなアピールポイントになっています。
奈良県で行われている雇用促進事業を調べてみると、雇用の相談や就職先の紹介はハローワークですが、訓練や講習は、奈良県労政課や外郭団体の雇用促進事業団などが行っています。私が調査した範囲では、これらの大半が健常者向けのもので、
障害者向けの雇用訓練事業は、高等職業訓練校での1年間の受講と労政課が行っているIT職業訓練事業です。このIT職業訓練事業は年間受講人数は30名となっています。
それ以外では、県内では個人的に民間のパソコン教室などに通うしか方法はありません。大阪では、大阪府が実施している大阪ITサポートセンターが実施している常設のパソコン講座や福祉施設プロップステーションが行っているものもあります。
これらの施設では障害程度に応じた入力装置やソフトウェアが準備されて、肢体不自由者の受講にも細やかな対応をしています。またこれから増えることが想定されている高機能障害者への講座のために個室での個別対応が必要視されています。
障害者が事務系就労に積極的に参加できる環境づくりが、障害者の雇用の安定と社会的自立のためには大切なものとなるので、微力ながらさらに取組を強化したいと考えています。
障害福祉の現場報告Vol.022 「おおいなるは・げ・み」
平成20年3月1日から障害福祉事業者の随意契約の制度が変更になり大きく強化されました。地方自治法第234条第2項により障害者自立支援法に記された福祉サービス事業者が行政と随意契約を行う場合に、従来の物品の購入に加えて、
「役務」として、建物清掃、情報処理サービス、イベント・広告・企画、その他(クリーニング、包装・組立、発送、印刷など)が追加されました。導入された理由はいろいろあるでしょうが、私はあえて三障害の施設に行政の門戸が拡大開放された
と思いたいと考えています。従来の施設の代表的な業務は、”パン、菓子、紙すき、陶器”といわれています。大半が「物」ですが、今回から「役務」として、”掃除”以外に多くの「こと」が追加されました。
特に”情報処理、イベント、企画、印刷”などが加えられたことは、福祉施設の能力的な価値を認めてくれたことになります。また個々に具体的な業務も例示され、情報処理には、テープおこしや議事録作成、データ入力などがあり、
イベント企画などには調査やイベント開催計画の提示など、印刷には、チラシ制作からHP作成までの業務に広がっています。この改正に、施設はこのような役務に対して、
期間、価格、完成度を保障できるように技術を上げるために日々努力する”目標”ができたことを評価したいと思っています。随意契約は本来、市庁舎内の全業務の生産性を上げるための代替策と考えられています。
これは市の職員がさらに高度な業務に時間を十分に使うことができるように、日常的な業務などは障害福祉施設がその一端を担うなどの構図が見えてきました。
ちなみに現在私どもは奈良市の障害者自立支援協議会の議事録作成の業務を1年契約で請け負っています。この業務に対応するために職員と利用者がグループを作り、処理の手順を検討しマニュアル化を進めた結果、
現在では利用者が独自で業務に対応できるようになって来ました。大きな自身とともに工賃アップにつながっています。このような活動をすることで、障害者には、少しどこかコンプレックスとして持っている、
障害基礎年金の受給と多くの福祉サービスの恩恵をいただいていることに対して、業務で世間にお返しすることを”は・げ・み”にがんばりたいと思っています。
障害福祉の現場報告Vol.021 「就職活動の実態は」
先日、奈良市地域自立支援協議会の就労部会で奈良ハローワークの障害者が就職活動に関する資料が提示された。平成17年から19年度の新規求職申込件数、就職件数と期末登録者数で対象地域は奈良市、生駒市など。
20年3月末の登録者総数は、2388人、19年3月は2165人、18年度3月は2139人でほぼ1割増えている。新規登録者は、20年3月で382人、19年3月で347人、18年3月は378人でやや増えている。特に精神障害者が、17年度は54人、18年度70人、
19年度は90人と増大している。就職件数は、20年3月146人、19年3月141人、18年3月は137人でこれもやや増えている。就職率の平均は17%ですが知的障害者は、18年度19%に対して、19年度は29%と大きく増えている。
障害者雇用率の本格的施行や知的障害者の就労支援策の効果と考えられる。最近になって奈良市では、就職のために新たに障害者手帳の取得を申請する件数が増えているとの説明がありました。これは背水の思いでしょうか、
それとも障害に対する意識が少し変化しはじめたのでしょうか・・。精神障害者の登録人数の増加はアスペルガーなど高機能障害の認定や退院促進事業の効果と考えられる。年代別では、身体は30から60才が73%で65才まで入れると93%となる。
知的は、10から40才で89%で、精神は、20から60才で97%となり特に30代が41%と多くを占めている。これは障害特性による障害認定年齢と中途障害者数の加算や身体や精神、
内部障害者は社会経験のある方の再就職希望や高齢によるリストラなどの要因も想定できる。ここに年齢別の障害者手帳の取得数や中途障害者のリストラや再就職行動などの調査結果があれば、もう少し詳細な判断が可能になる。
今回の報告は、年度別の実態調査結果だけでしたが、これからは障害者が就労に対してどのような意識を持っているか、それはどの程度なのか、意識を高める支援策はなにか、などを把握するための真の調査が大切になると考えています。